Jプレゼンスアカデミー WSETワイン教室共催のシャンパーニュアカデミー
アドヴァンスクラスが終了いたしました。
今回もご担当は中村紀子講師。
CIVCが作成した最新の資料をもとに作成いただいたスライドに投影し、
テーマに沿った概要を解説、学んだ内容に論理づけて
テイスティングするという流れになりました。
テイスティング法もきわめてロジカルに、
産地、テロワール(土壌の種類、畑斜面の方角)にはじまり
マロラクティック発酵の有無、リザーブワインの分量、ドザージュ量などの
データをもとに分析していきました。
①熟成したブラン・ド・ブラン【9月】
ノンヴィンテージとヴィンテージの違いが顕著に表れるブランドブラン。
熟した白ブドウの香り・味わいがどういったものなのかをテイスティングしました。
圧搾法をテクニカルな側面から解析、
長期熟成により磨きのかかるシャルドネの真髄を研究しました。
テイスティングしたシャンパーニュはこちら。
Guy
Charlemagne Grand Cru Reserve BB
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Nicolas
Feuillatte Blanc de Blancs 2006
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BRUNO PAILLARD
Blanc de Blancs 2006
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De Sousa et Fils Grand Cru Reserve BB (NV)
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DEUZT Amour de
Deutz 2007
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②マロラクティック発酵(MLF)の有無【10月】
乳酸菌によってワインの中のリンゴ酸が乳酸と炭酸に分解される現象(MLF)が
シャンパーニュにどうような作用をもたらすのか。
マロラクティック発酵の工程、および化学反応がもたらす酸の変化、
香りの変化を分析。
長期熟成をすることによりあえてMLFを行いわないことで名高いメゾンと比較しました。
テイスティングしたシャンパーニュはこちら。
Rene
Geoffroy 1erCru Cumieres Expression Brut NV(MLFなし)
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GOSSET Grand
Millesime Brut 2006 (MLFなし)
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Agrapart et
Fils 7 Crus brut NV
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TAITTINGER
Brut Millésimé 2009
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SALON 1999 (MLFなし)
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③ムニエ100%【11月】
ノンヴィンテージのアッサンブラージュには欠かせないけれど、
単一品種で使用されることはまれな陰の立役者、
ムニエにスポットを当てました。
ムニエの生育的特色、アッサンブラージュにおけるムニエの役割、
また、ムニエ100モノセパージュにするメゾンの工夫を分析しました。
親の代より受けついだ新しい世代の生産者が、他との差別化を
図り生産しはじめていること、また、ムニエの展望を解説いただきました。
テイスティングしたシャンパーニュはこちら。
JEROME
PREVOST La Closerie Les Beguines 2013
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PEHU SIMONET
Fins Lieux No.1 Blanc de Noirs Grand Cru Verzenay 2011
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Egly-Ouriet
Premier Cru Vignes de Vrigny Brut NV
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CHRISTOPHE
MIGNON Rose de Saignee 1er Cru
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Duval-Leroy Femme de Champagne
Rosé de Saignee Grand Cru 2007
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④古樽と新樽
かつてシャンパーニュでは新樽熟成は敬遠されていましたが、
近年他生産者との差別化を図りあえて新樽熟成を掲げている生産者も。
伝統的な古樽利用のプレステージを含むシャンパーニュのラインナップで比較。
樽熟成がもたらす化学的作用に始まり、現在使用されている樽産地・その特色を分析。
近年木の選定から独自で樽づくりを行っているこだわりの生産者や、
卵型コンクリート、そして今じわじわと流行中のアンフォラを使用した生産者にも
スポットを当てました。
テイスティングしたシャンパーニュはこちら。
Alfred Gratien Brut |
Bollinger Special Cuvee |
KRUG Grande Cuvee |
VILMART ET CIE Champagne 1er Cru Rilly La Montagne Grand Celier Rubis |
Henri Giraund Fut de chene MV 10 |
最後に、教室のラウンジにて打ち上げパーティーが行われました。
平日夜19:00からという枠で男女比率がほぼ半々。
ロジカルに学ぶことが大好き!というシャンパーニュ愛好家の皆様でした。
ご受講ありがとうございました。
基礎に続き素晴らしい講義をなさってくださった中村紀子先生に
この場をお借りし御礼申し上げます。