12/10/2014

16期シャンパーニュアカデミー基礎クラス 第三回 開催報告

2014年12月9日

16期シャンパーニュアカデミー、基礎クラスの第3回目が汐留コンラッドホテル東京、
コラージュにて開催されました。

基礎クラス最後の講義ということで、ディプロム試験が行われました。
試験の後はいつものように2つのテーマに沿った5種類のシャンパーニュを
テイスティングしました。

講師はコンラッド東京ヘッドソムリエの森覚氏です。




テーマ1 ブラン・ド・ブラン(Blanc de Blancs)

1本目のシャンパーニュ Henriot Blanc de Blancs 
輝きのある明るいグリーンがかったイエロー。泡立ちはきめ細かく繊細で、優雅にゆったりとあがっている。火打石ようなミネラル、青リンゴ、白カビチーズの皮、食パンのイーストのような香り。味わいは爽やかでリンゴの酸味に熟した果実味もある。酸味、果実実のバランスのよいエレガントで繊細なシャンパーニュ。前菜(素材のフレーバーがあまり強くないもの)、魚、甲殻類、貝類などの料理と合う。フルーツ(リンゴ、柑橘系)などを合わせるとよい。季節はオールシーズン。

2本目のシャンパーニュ Pierre Moncuit Blanc de Blancs Hugues de Coulmet
グリーンがかった明るめのイエロー。泡立ちは細やか。香りはちょっと閉じているが、柑橘(グレープフルーツなどの)や薫香(スモーキー)な香りが主体となっている。レモンや柑橘の酸などのシャープな酸の豊かな味わい。ドライにきれているシャンパーニュ。ポン酢や酸を使うような料理に合う。季節は春から夏。

3本目のシャンパーニュ Delamotte Blanc de Blancs
グリーンがかった明るい色調で、黄金色が少し入っている。泡立ちも非常にきめ細やか。ブリオッシュやトースト、焼きリンゴ、スパイス、ジンジャーブレッドのような香り。味わいはクリーミー。酸と果実味のバランスがよく、複雑でリッチなシャンパーニュ。リンゴの蜜のような甘さが残りながらも酸が全体の味わいを引き締めていて、果実の成熟度合いも感じる。クリームソース、バターなどの油脂分の入ったお料理と合う。冬に飲むと良いブラン・ド・ブラン。




テーマ2 黒ブドウの比率の多いシャンパーニュ

1本目のシャンパーニュ Perrier-Jouët Grand Brut
ベージュのトーン。泡立ちが繊細で、断続的に泡が上がってくる。粘着性がある。リンゴや白桃、香ばしいナッツ、シナモンなどのスパイスの香り。酸が比較的強く、赤いフルーツの風味。全体的にがっしりとした印象で、比較的ボリューム感のあるシャンパーニュ。前菜からメインまで合わせられる。仔牛のクリーム煮(ブランケット ド ヴォー)、クリームシチューや豆乳鍋などのバターやクリーム系のお料理と合う。ローストチキン、七面鳥などとも合う。

2本目のシャンパーニュ Duval-Leroy Brut Design Paris  
ブランドブランのシャンパーニュと比べるとややベージュ。粘着性の強さを感じる。赤いフルーツの香りやきのこの香り、キャラメルやスパイスの香り。骨格のしっかりしていて、豊潤、力強さ、ボリューム感が特徴のシャンパーニュ。お肉料理、きのこなどを付け合せにしたものなどと合う。



 
本日の一皿
 
カニと青リンゴの冷たい前菜
しょうがのソース、カニみそパウダー、
青リンゴのグラニテ添え

12/05/2014

メディア向けシャンパーニュ勉強会

シャンパーニュ委員会主催によるメディア向けシャンパーニュ勉強会がアンダーズ東京TAVERNにて開催されました。

ご参加頂いた皆様にはいろいろなシャンパーニュをブラインドテイスティングして頂き、またシャンパーニュと料理の相性について様々な興味深いコメントを書いて頂きました。





アペリティフ
2種類のブラン・ド・ブランのシャンパーニュをブラインドテイスティングしました。
  •  1本目のシャンパーニュ

 Varnier-Fannière Grand Cru Avise
   Blanc de Blancs Brut Zéro
クリスタルのような外観。はつらつとしたレモンと熟したフルーツ、青リンゴ、酸味のあるキャンディなどの香りが交差する。口当たりは快活でゼロドザージュのシャルドネの繊細さが際立っている。アペリティフ、またはお寿司やレモンをしぼった生ガキなどと。


 
  • 2本目のシャンパーニュ

  DRAPPIER Cuvée Quattuor   
  Blanc de Blancs
シャルドネと白ブドウの稀少品種3種類を使用した珍しいシャンパーニュ。爽やかな柑橘系の繊細な香りは、後に蜜を含んだりんご、いちじくのジャム、白い花のブーケのような豊かな香りに変化する。フレッシュで繊細なミネラル感が特徴。余韻は持続性がある。アペリティフに、また春野菜のタルト、海の幸のスープ仕立て、仔牛肉のカルパッチョ白トリュフ添えなどと。




当日のお料理とシャンパーニュのマリアージュ


鱈の白子のベニエ帆立のローストポテトとクレソン添え
Cod milt beignets, roasted scallop,
potato and seasonal cress salad
 

Pascal Doquet Horizon
                   Brut Blanc de Blancs
2011年のシャンパーニュを67%、2010年のシャンパーニュを33%をブレンドしたものを20124月に瓶詰。フローラルでフルーティ、アペリティフ向けのBIOのシャンパーニュ。
 
 
 
 
ロブスターホワイトロブスターのソース山葵 コゴミのソテー
Poached lobster, white lobster nage, wasabi, sautéed fern
 

Henri Giraud
       Esprit NV
フレッシュな飲み口で、完熟したモモや洋梨などのフルーティーな香りの中にバニラや白コショウのニュアンスが感じられる。ピノ・ノワール主体のシャンパーニュならではの、芳醇さと軽やかなタンニンが印象的。豊かなミネラルが酸にきれいに溶け込みすっきりした味わい。アペリティフや前菜などとカジュアルに楽しめるシャンパーニュ。
 
 
 
 
国産F1牛のランプステーキ サフランペッパークラスト
フォアグラとトリュフのラグー 温かいビートとブラッドオレンジのサラダ
Japanese chicken, saffron pepper crust, foie gras and truffle ragout,
warm beet and blood orange salad


Nicolas Feuillatte      
                                    Palmes d'or Brut 2004
 ぶどうの出来が並外れて優れた年にしか造られない。90%はグランクリュのブドウだが、10%は個性的なモングー地区のシャルドネを使用。深みのあるゴールドの色調。シトラスやバター、トースト等の複雑で芳醇な香り。口当たりはベルベットのようになめらか。コクがありとろけるようにエレガントでやわらかな味わい。その中にも繊細さが織り込まれたプレステージ・シャンパーニュ。

 
 
苺のフロマージュブランピンクグレープフルーツと
サワークリームのソルベ ミカン サゴ
Strawberry fromage blanc, pink grapefruit and
sour cream sorbet, mikan, sago
 
 
Bruno Paillard
                                              Brut Rosé  Premiere Cuvée
短期間マセラシオンを行うピノ・ノワールと、マセラシオンを行わないピノ・ノワール、少量のグランクリュのシャルドネをブレンド。ピノ・ノワールはマイイ、ヴェルズネー、ブージィ、レ・リセのブドウ。淡い色調はアンティーク・ローズの花びらや銅を感じさせ、赤い果実が豊富に表れます。はなやかな食前酒にもなる。ハム、ソーセージ、パテ、テリーヌ、豚肉、鶏肉、鴨、チーズやデザートとも良く合います。