1/23/2013

 
[東京]14期シャンパーニュアカデミー基礎クラス 第4回 開催
14ème annéeL’Académie du Champagne à Tokyo  -  4ème séance du cours de base
 
今回は基礎クラスの最終回でした。受講者の皆さんにとっては少しドキドキの、ディプロム試験の日です。会場のトゥールダルジャンの入り口には早くもバレンタインの特製チョコレートが飾られ、皆さんをそっと応援しているように見えました。試験後は暖かな陽の差し込むサロンで、最後のテイスティングが行われました。
 
 
<試飲したシャンパーニュ - NV
 
*1本目のシャンパーニュ(Demoiselle “Tête de Cuvée Brut”
輝きのある、明るい緑がかった色調。きめ細かく、持続性のよい泡が活発に立ちのぼる。柑橘の香り。ミネラル感、食パンの耳のような香り。柑橘系の甘さに加えて心地よい苦味が全体を引きしめ、ドライな後味が軽快さを演出している。さわやかなシャンパーニュ。

*2
本目のシャンパーニュ(Piper Heidsieck “Brut”)
1本目より少しグリーンのトーンが落ち着き、黄金がかった色味。泡立ちが優雅で、リンゴや洋ナシのコンポートのような香りが1本目より熟度の高さを感じさせる。白カビや、白いキノコの軸なような香りもあり、丸みをもったボリューム感のある味わい。1本目がさわやかなスポーツマンなら、2本目はエキゾチックで妖艶な女性のようなシャンパーニュ。
 
*3本目のシャンパーニュ(Bruno Paillard “Brut Premiere Cuvée”
黄金色のニュアンス。細く長い泡が優雅に立ちのぼる。よく熟したフルーツ(蜜の多いリンゴやカリン)、茶色いキノコ、ジンジャーブレッドの香り。しっかり酸味はあるものの、甘みなどの他の要素も強く感じられるためアタックはまろやかな印象。甘み、酸味の他、苦味も相まってボリュームのあるリッチな味わい。
 
<試飲したシャンパーニュ - テーマ>
4回のテーマは ドザージュ ― ブリュット・ナチュールとドゥミ・セックでした。
 
*テーマ1本目のシャンパーニュ(Ayala “Brut Nature”)
ブリュット・ナチュール。つまりドザージュ(デゴルジュマン後の糖分添加の工程)を行なっていないシャンパーニュ。リンゴ、洋ナシなどのフルーツのほか、白カビのチーズなど少し複雑性のある香り。味わいはドライで、ブドウ本来の甘味や苦味が感じられるエレガントな一品。
 
*テーマ2本目のシャンパーニュ(Lanson “Ivory Label Demi-Sec”)
ドゥミ・セック。細かい泡がゆったりのぼる。粘性が高く香りの立ちのぼりがやや遅い。これらのことから、糖度が高いことがうかがえる。アタックは酸が効いているが、花の蜜のような、粉糖のようななめらかな甘みがある。酸によって甘味が心地よいものになり、「さわやかに飲める甘口のシャンパーニュ」と言える。
 
本日の一品
アワビのポンポネット 
アワビ、根セロリ、人参、きゅうり、貝のジュレなどの土台にセロリのババロアをのせ、
スモークアワビのスライスとトマトのジュレでコーティング。
さらにキャビアとトースト、トマトのジュレ、ディル、オリーヴオイル、イクラを添えた
シャンパーニュのおいしさを増幅させる一品。