4/18/2018

シャンパーニュアカデミー プレスティージュクラス開催報告

Académie du Champagneプレスティージュクラスが開講いたしました。

今回より、トゥールダルジャン 湯浅シニアソムリエが担当です。

滑らかでスピーディーに、要所要所を抑えつつ、深い知識を講じて頂ける素晴らしい先生です。




エペルネ本部で世界ミーティングがあり帰国間もない、シャンパーニュ委員会代表の川村よりご挨拶いたしました。シャンパーニュの新トゥーリズムスポット等を軽くお話しました。





今回はいつものテキストの他に、昨年委員会が作成したバーティカルな資料をもとに講義を進めて行きます。

基礎概要は踏まえた上で、更に踏み込んだ内容にスポットを当て進行していきます。

例えば、シャンパーニュのテロワールやブドウ栽培地域、ぶどう品種などはフランスの二大ワイン生産地であるボルドー、ブルゴーニュなどと対比させる事によって、違いを見極めることができます。

特にシャンパーニュ特有のアサンブラージュについては、シャンパーニュという作品の真髄であることを深くご説明いただきました。



プレスティージュクラスのメインイベントは、ブラインドテイスティングしたシャンパーニュのコメントを発表すること。

自信がなくても人前でアウトプットし、そこで得た『実は…』という新たな発見は、必ず知識として定着し、レストランでもソムリエに好みのものを伝えることができるようになる。
つまり〝実地で役立つ〟、という湯浅ソムリエの強力な言葉の後押しがあり、皆さまさまざまなボキャブラリーで発言してくださいました。

香りや味わいだけでなく、泡立ちに注目することの大切さも学び、プレスティージュならではの訓練といった様子です。



シャンパーニュ出身、Renaud Ogerシェフのお料理は、

Fricasser de homard ´Potager du Roi’ 
オマール海老のフリカッセ 王様の菜園風

オマールを噛んだ後の塩味がシャンパーニュのミネラルと同調、またこっくりとしたロゼにも合うアメリケーヌソースと共に。シャンパーニュのマリアージュには欠かせない根菜もたっぷり添えられています。



今回のテーマは
1. 2 cépages 2種(内プレスティージュ1種)
2. Rosé 3種 (内プレスティージュ1種)
となりました。



目に優しい、柔らかな新緑が広がる美しい日本庭園を背景に、春らしいシャンパーニュをお楽しみいただきました。

ご参加の皆さま、ありがとうございました。

また来月よろしくお願いいたします。

4/10/2018

Jプレゼンスアカデミー共催 シャンパーニュアカデミー基礎クラス①開催報告

キャプランワインアカデミー共催のシャンパーニュアカデミー基礎クラスが開講いたしました。




今回も講師を務めていただくのは中村紀子先生。
 

WSET認定講師でもあり、ワインについては幅広い見識をお持ちの先生ですが、シャンパーニュについては取り分けお好きだそうで、活き活きとテンポよく、楽しく講義してくださっています。




こちらのアカデミーはWSET の定義でもある『基礎知識の確認=知識の応用による推測』に沿って進めて行きます。
ワインスクール未経験の方がゼロというクラス、この定義がより意味を成すことと思います。




ブラインドテイスティングです。



先に得た基礎知識を応用できる絶好の機会。

聴覚、視覚、口の中全ての感覚を研ぎ澄ませ、テロワールや製法を推測してゆきます。



シャンパーニュ委員会オリジナルのテイスティング用チャートは、品種別に熟成の変化の度合いを果実や花の香り絵にして表現しています。

こちらを利用し、ロジカルなテイスティングで訓練を続けてゆきます。




最後に、ロゼワインはなぜ高いのか?という問いをテクニカル的要素とマーケティング観点で紐解いてゆきました。



基礎知識を深め、それを基にテイスティングを訓練する。これを続ければ、全4回の講義で確実に定着するものがあることと思います。

来月も乞うご期待です。




2/05/2018

19期基礎コースディプロム授与式&シャンパーニュランチのご報告

シャンパーニュアカデミー第19期基礎クラス ディプロム授与式、
およびシャンパーニュランチが行われました。


最終回に行われたおさらいテストの結果を元に発行したディプロムをお渡しする式です。
基礎コースは、ワイン講座に初めてお越しになられる方も多くいらっしゃり、
試験内容は〝これだけは覚えておいていただきたい〟
という習得必須事項の理解度を確認をするためのものです。

シャンパーニュ委員会の役割、主要品種に生産工程、ロゼの生産工程など
基本的な知識を試していただきました。



今期より、絵やチャートを多用したパワーポイントを新資料として使用し、
体系的に知識を積み重ねていただけた為、
皆さまとても優秀な成績を残されたと思います。





ダイニングへ移動し、アカデミーのOBOGやシャンパーニュ愛好家の皆さまと
シャンパーニュランチのスタートです。



シャンパーニュ委員会日本事務局代表 川村玲子よりご挨拶。


今回、シャンパーニュのセレクトをご担当頂いた野坂講師とお料理のご担当いただいたRenaud Ogierシェフからのお料理のご説明をいただきました。



前菜
北寄貝とタイラギのショーフロワ仕立て
HOKKEGAI ET TAIRAGI
En chaud-froid au crémeux de colza, 
gelée de marinière et poireau crayon en vinaigrette


 -Blanc de Blancs-
PIERRE PETERS Cuvée de Réserve Blanc de Blancs 
グランクリュのシャルドネのみを使用したRM。
リザーブワイン比率50%。アフターに塩味、ミネラルの感じられ、滑らかなコクのあるシャンパーニュ。
貝の塩味、そして旨味と見事に調和しておりました。






お魚料理
カサゴのポワレ
旬野菜とハーブ香るソース
RASCASE
poêle, couronne de petit légumes d’hiver et sauce au beurre d’escargot

-Assemblage-
TARLANT Brut Réserve
12代続く歴史ある生産者。シャルドネ、ピノ・ノワール、ムニエ1/3ずつで樽発酵。
はちみつ、メイラード反応が感じられる複雑性のあるシャンパーニュ。
香ばしく焼き上げたカサゴの皮、煮詰めたオリーブオイルのふくよかでクリーミーな
質感がこのシャンパーニュの奥行きや複雑性と調和していました。



お肉料理
フランス産カイユ
腿肉のブーダンとリンゴのパンデピス風味
CAILLE DE FRANCE
rôti, boudin blanc aux épinards et pomme au pain d’épices

-Millesimé-
POMMERY Millésime Grand Cru Royal 2006

リリースされたばかりのこちらのシャンパーニュはデカンタージュでサーヴ。
味を均一にし、ふくよかさを引きだし、フルーティーで優しい味わいにすることが目的。
結果、アプリコット、はちみつ、アカシヤ、アーモンドの香りが取れる柔らかで
豊かな味わいのシャンパーニュとなりました。
カイユのソースの香ばしさと、シャンパーニュの柔らかな質感がとても綺麗にマリアージュしています。


デザート
アルレットのキャラメリーゼ
いちごのコンポートとヴァニラムース
ARLETTE
Croustillante caramélisée, mousseline de vanille et compotée de fraises

-Demi-Sec-
TOUR D’ARGENT (R&L LEGRAS) Demi-Sec Reflets
トゥールダルジャン オリジナルのシャンパーニュはルグラのもの。
ドゥミセックとはいえ糖度を然程感じさせないすっきりとしたテイストで、
ベリーとの相性もよく、またキャラメリゼされたパイ生地の香ばしさと
ムースの滑らかさを包み込んでくれるシャンパーニュでした。



小菓子
LES PETIT DOUCEURS




最後に、トゥールダルジャン東京総支配人、及びシャンパーニュ騎士団日本支部総領事のChristian Bollard氏よりご挨拶をいただきました。
『34年前、日本でトゥールダルジャンを開業した当初は、乾杯といえばビールを注文されるお客様が殆どでした。しかし、ビールは本店でも扱ったことがなくトゥールダルジャン の精神に反すると判断し、頑なにお断りをし、乾杯にはシャンパーニュと提案し続けてまいりました。今やお食事を通してシャンパーニュでお楽しみになられる方も多くいらっしゃいます。地道な啓蒙活動が身をなしたと思います。』




記録的な積雪もあった極寒の一月でしたが、
シャンパーニュ愛好家の皆さまと温かく幸せな時間を共にさせていただき光栄でした。

ご参加いただきました皆さま、ありがとうございました。



また、今回も素敵なお写真を提供してくださいました小川ゆうこさまへ、
この場をお借りして御礼申し上げます。